実現へのステップ:フィリピン
留学の具体的な計画方法

目標を設定し、留学期間を推定する

フィリピン留学を決意したら、まずは自分が何を学びたいのか、留学後にどのような成長を遂げたいのかを明確にしましょう。これにより、目標達成に必要な留学期間を見積もることができます。過去には、多くの外国人と接客するのが仕事の人たち、例えば旅館の仲居や浅草雷門商店街の店主の子供たちがフィリピンで留学を経験しましたが、彼らの主な目的は英会話さえできればいいというものでした。中学レベルの英単語800語を覚えていれば、2~4週間で大きな進歩が見込め、実務にも役立ちます。「英語力がなくても世界一周旅行をしたい」という方や「旅先で基本的なコミュニケーションが取れればいい」と考える方には、約4週間の留学が適しています。海外に移住し、さまざまな状況で円滑にコミュニケーションを取りたい場合は、12週間の留学が必要です。既に一定の英語力を持つ人、例えば英語の中級者や大学生・卒業生は、1~2週間の短期留学でスピーキングスキルを伸ばすことができます。IELTSスコアを0.5点上げるには12週間、TOEICスコアを100点向上させるには4週間の留学が適していますが、これらは英語の中級者向けの目安です。初級者が直接英語検定試験に挑むことは推奨されません。

学校選定の際の優先順位を決める

フィリピン留学を決意したら、次に学校選びの際の優先順位を考える必要があります。まず、学校の運営スタイルを考慮しましょう。フィリピンの英語学校は、厳格なスパルタスタイル、平日の外出が可能なセミスパルタスタイル、そして生徒の自由を尊重する自由型スタイルに大きく分けられます。セミスパルタスタイルの学校が最も多く、全体の約7割を占めますが、スパルタ寄りの学校や自由型寄りの学校もあるため、選択時には注意が必要です。学校の運営スタイル以外の重要な選定基準として、コストパフォーマンス、学費の安さ、学校周辺の治安などがあります。その他、施設の清潔さ、食事の質、交通の便利さ、観光地の有無なども考慮に入れると良いでしょう。

留学エージェントにコンタクト

適切な留学エージェントを選ぶことは、留学準備の重要なステップです。エージェントは、学校選びや学費割引、現地の情報提供などのアドバイスを提供しますが、悪質なエージェントに注意することが肝心です。特定の学校のみを強く勧めるエージェントや、特定の地域に限定しているエージェントは、信頼が置けないかもしれません。こうしたエージェントとは早めに関係を断つことが賢明です。エージェントは、手続きのサポートや学校との連携を助けてくれますが、最終的な学校選びには慎重に取り組むことが大切です。初めての問い合わせでは、自分の英語力、希望する学校タイプ、妥協点を明確に伝えることが大切です。エージェントから提案される学校だけでなく、自分で調べた学校についても話し合い、最適な選択を目指しましょう。

渡航までの流れ

特定の学校を決定したら、入学申請を行います。申請から2~3日後には学校から入学許可書が発行され、エージェントが学生に転送します。次に航空券の購入に移ります。学校によって異なる入寮日(土曜日、日曜日、金曜日など)を考慮し、エージェントと入学日や空港到着時間を相談します。航空券を購入したら、E-チケットをエージェントに送付します。エージェントは空港到着時間に合わせて学校スタッフの空港出迎えを手配します。到着後、待ち合わせ場所でスタッフと合流し、車で学校まで連れて行ってもらいます。通常、学校到着日は土曜日か日曜日です。月曜日にはオリエンテーション、レベルテスト、買い物ツアーが行われ、火曜日から正式な授業が始まります。退寮日は通常、最終週の土曜日です。フィリピン留学を決めたら、日本にいる間に英語を勉強しましょう。特に初級者は、渡航前に単語を覚えることが重要です。単語を知らない状態でマンツーマン授業に臨むと、慣れるまで苦労することになります。

サポート体制の変遷を理解する

留学生活をスムーズに進めるためには、サポート体制の変遷を理解することが重要です。留学前や準備段階では、留学エージェントが主なサポート役を務めます。しかし、フィリピン到着後、学校に入学すると、サポートの主体は学校スタッフに移ります。エージェントは学校の教育や生活指導に直接介入することはありませんが、学校と学生間で問題が発生した場合には仲裁役として介入することもあります。サポート体制の変遷を理解し、必要に応じて適切な相談先を選ぶことで、留学生活を充実させることができます。